04 [2023年2月] ChatGPTを仕事の相棒に 〜 Excelと情報収集
前回は、私がChatGPTと「遊び倒した」日々、そしてその能力と限界について理解を深めていった過程についてお話ししました。そして、いよいよChatGPTを、実際の業務で活用する段階に入ります。今回は、その中でも特に印象的だった、Excel作業と情報収集におけるChatGPTの活用についてお話しします。
Excel作業の効率化 〜 ネット検索からChatGPTへ
業務改善企画の担当になってから、Excelの使用頻度が格段に増えました。各部署から集めたデータを集計・分析したり、企画の進捗状況を管理したりと、様々な場面でExcelが活躍しました。
しかし、私はExcelのエキスパートではありません。特に、関数やマクロに関しては、まだまだ知らないことが多く、その都度、ネットで調べていました。例えば、「〇〇の条件に合致するデータを抽出したい」と思ったら、「Excel 条件抽出 関数」といったキーワードで検索し、ヒットした記事を読み漁る、という具合です。
ネット検索でも、それなりに答えは見つかります。しかし、自分のやりたいことにピッタリ合う情報が見つからなかったり、複数の記事を比較検討する必要があったり、とかなりの時間と手間がかかっていました。
まるで専属講師！ ChatGPTによるExcel指導
そんな時、ふと「ChatGPTにExcelの使い方を聞いたらどうなるんだろう？」と思い立ちました。早速、試してみると、これが驚くほど的確だったのです。
例えば、「A列に”完了”と入力されている行だけを、別のシートに抽出したい」と質問すると、ChatGPTは、FILTER関数を使った方法を、具体的な手順とサンプルデータ付きで、分かりやすく説明してくれました。
Excel
=FILTER(Sheet1!A:D, Sheet1!A:A="完了", "該当なし")
この関数を、データがある範囲を指定すれば、その中から、A列が”完了”の行だけを抽出できます、と。 さらに、「もっと簡単な方法はない？」と聞くと、今度はオートフィルター機能を使った方法を、ステップバイステップで教えてくれました。
これまでは、「この関数、どう使うんだっけ…」と、その都度ネット検索していましたが、ChatGPTがあれば、まるで専属のExcel講師が隣にいるかのように、いつでも質問できるのです。これは、Excel作業の効率化において、革命的な出来事でした。
情報収集の強力なパートナー 〜 きっかけを掴み、深掘りへ
Excel作業だけでなく、情報収集においても、ChatGPTは強力なパートナーとなりました。以前は、新しい分野の情報を集める際、的外れな検索結果や古い情報に惑わされることも少なくありませんでした。
しかし、ChatGPTに「〇〇業界の最新動向について、概要を教えて」と質問すれば、要点を押さえた情報を、簡潔にまとめて提示してくれるのです。もちろん、情報の正確性については、人間が確認する必要があります。しかし、全くのゼロから情報収集を始めるよりも、はるかに効率的です。
ChatGPTは、情報収集の「きっかけ」を掴む上で、非常に役立ちました。ChatGPTから得られた情報を足がかりに、より信頼性の高い情報源を調べたり、専門家にインタビューしたりすることで、情報の精度と深さを高めていくことができました。いわば、ChatGPTは情報収集の「入口」を広げ、その後の深掘りをスムーズにしてくれる、頼もしい存在だったのです。
ChatGPTと共に歩む、新しい働き方
ChatGPTを業務で活用するようになって、私の働き方は大きく変わりました。Excel作業は格段に効率化され、情報収集のスピードと質も向上しました。ChatGPTは、私にとって、もはや手放せない、最高のビジネスパートナーとなったのです。
もちろん、ChatGPTは万能ではありません。情報の正確性を担保し、最終的な判断を下すのは、私たち人間です。しかし、ChatGPTを「道具」としてうまく使いこなすことで、私たちはより創造的で、より価値の高い仕事に、時間とエネルギーを注ぐことができるのです。