10 [2024年2月] 潜伏の日々 〜 AI探究者として、次の飛躍に備える

10 [2024年2月] 潜伏の日々 〜 AI探究者として、次の飛躍に備える

前回は、AIの可能性を周囲に伝えようとする中で感じた「もどかしさ」の正体に気づき、過去の経験から、新しいテクノロジーの普及には時間が必要であることを再認識した、というお話をしました。今はまだ、多くの人に理解されなくても当然。そう考えるようになった私は、AIの啓蒙活動を一旦控えめにし、自分自身のAIに関する知識とスキルを磨くことに集中することにしました。

AIの可能性を信じ、伝えたい、しかし…

AIの可能性を周囲に伝えたい、という気持ちが消えたわけではありません。しかし、当時の状況では、いくらAIの凄さを力説しても、周囲の反応は鈍いままでした。「AIで業務改善ができる」と熱弁をふるっても、「なんだか難しそう」「自分には関係ない」と、敬遠されてしまうことが多かったのです。

そのような経験を繰り返すうちに、私は、無理にAIの活用を勧めるよりも、まずは自分自身がAIを深く理解し、具体的な成果を示すことが重要だと考えるようになりました。

表舞台から舞台裏へ 〜 潜伏期間の始まり

そこで私は、AIに関する情報を積極的に発信することを、一時的に控えることにしました。もちろん、AIについて質問されたり、相談されたりした場合には、丁寧に答えるように心がけました。しかし、以前のように、自分から積極的にAIの活用を提案することは、意識的に避けるようにしたのです。

「下手に目立って、変な噂を立てられるのも避けたい…」

当時の私は、そんな風に考えていました。AIという新しいテクノロジーに熱中するあまり、周囲から「AIオタク」のように思われることを恐れていたのです。

水面下の活動 〜 AI探究者としての日々

表向きは、これまで通りの業務をこなしながら、私は水面下で、AIに関する知識とスキルの習得に励みました。

業務時間外や休日は、AIに関する情報収集や、新しいAIツールの試用に没頭しました。ChatGPTやPerplexityはもちろん、BardやClaudeなど、様々なAIモデルを使い込み、それぞれの特性や、得意分野、不得意分野を、徹底的に比較しました。

また、AI関連のオンラインコミュニティや、勉強会にも積極的に参加しました。そこでは、私と同じように、AIの可能性に魅了された仲間たちが集まり、情報交換や、意見交換が行われていました。彼らとの交流を通じて、私は、AIに関する最新の知識や、実践的な活用方法を学ぶことができました。

ビジネスチャンスを求めて 〜 虎視眈々と

そして、ただAIについて学ぶだけでなく、AIを活用した新たなビジネスチャンスについても、常に考えるようにしていました。

「このAIツールを使えば、〇〇の業務を効率化できるのではないか?」 「AIを組み合わせれば、これまでになかった新しいサービスを生み出せるのではないか?」

そんなことを考えながら、来るべき時に備え、アイデアを練り、スキルを磨き続けたのです。

潜伏期間の終わり、そして新たな挑戦へ

この「潜伏期間」は、私にとって、AIに関する知識とスキルを飛躍的に向上させる、貴重な時間となりました。そして、AIの可能性を確信し、それを周囲に、そして社会に広めていくための、準備期間でもありました。

表舞台から姿を消し、水面下で力を蓄えた私は、再び、AI活用の最前線へと躍り出ることになります。