
14 [2024年9月]プロンプトで激変! 〜 AIを真に使いこなすための「鍵」
前回は、ナプキンAIやGladiaといった新たなAIツールとの出会い、そしてそれらによって情報収集と表現の幅が大きく広がったことについてお話しました。様々なAIツールが登場する中で、私は、AIを駆使して業務を効率化し、より質の高いアウトプットを生み出すことに、大きな手応えを感じていました。しかし、2024年9月頃、私はある「気づき」によって、AIとの向き合い方を、さらに一段階、進化させることになります。
プロンプト軽視 〜 自分のやり方に固執
ChatGPTが登場して以来、「AIを使いこなすにはプロンプトが重要だ」 ということは、方々で言われていました。「プロンプトエンジニアリング」 という言葉も生まれ、その重要性が盛んに議論されるようになっていました。
しかし、当時の私は、「プロンプトなんて、そんなに重要か?」 と、正直なところ、懐疑的でした。なぜなら、自分のやり方、つまり、ある程度ラフな指示でも、ChatGPTはそれなりの回答を返してくれていたからです。そのため、プロンプトを細かく作り込むことに、あまり必要性を感じていませんでした。
また、「プロンプト講座」 なるものも開催されているのを目にしましたが、「そこまでしなくても…」 と、興味を持てずにいました。
あるYouTube動画との出会い 〜 たった一言で変わる世界
そんなある日、私は、たまたまYouTubeで、「ChatGPTの回答を劇的に改善する、魔法の一言」 といったタイトルの動画を目にしました。普段なら、そのままスクロールしていたかもしれません。しかし、その時は、なぜか妙に気になり、その動画を視聴することにしました。
動画の内容は、「”ステップバイステップで考えて”という一言をプロンプトに加えるだけで、回答の質が劇的に向上する」 というものでした。半信半疑ながらも、私は、動画で紹介されていた一言を、いつものプロンプトに付け加えて、ChatGPTに質問してみました。
すると、どうでしょう。ChatGPTは、これまでとは比べ物にならないほど、論理的で、分かりやすい回答を返してきたのです。 その違いは、まさに劇的でした。
「ステップバイステップで」の衝撃 〜 順序立てて考えるAI
特に私が衝撃を受けたのは、「ステップバイステップで考えて」 というフレーズの効果でした。この一言をプロンプトに加えるだけで、ChatGPTは、まるで人間が順序立てて考えるように、段階を踏んで回答を生成してくれるのです。
例えば、複雑な業務プロセスを改善する方法について質問した際、これまでは、いきなり最終的な結論を述べてくることが多く、その結論に至るまでのプロセスが分かりにくいことがありました。しかし、「ステップバイステップで考えて」 と付け加えることで、ChatGPTは、現状分析、課題特定、解決策の検討、効果検証といった具合に、段階を踏んで説明してくれるようになったのです。
この変化は、私にとって、まさに目からウロコでした。AIは、ただ情報を羅列するだけでなく、人間のように順序立てて考えることもできるのだと、改めて気づかされたのです。
プロンプトの重要性を痛感 〜 答えの質は、問いの質
この経験を通じて、私は、プロンプトの重要性を、ようやく理解しました。AIの能力を最大限に引き出すためには、適切な指示、つまり「質の高いプロンプト」が不可欠だったのです。
「AIが出す答えの質は、人間が出す問いの質で決まる」
この当たり前のようで、見落としがちな真理を、私は身をもって体験したのです。
プロンプト再勉強の日々 〜 さらなる高みへ
この一件以来、私は、プロンプトエンジニアリングの勉強に本腰を入れ始めました。 ネットで情報を集めたり、書籍を読んだり、プロンプトに関するセミナーに参加したりしました。
そして、様々なプロンプトを試し、その結果を分析することで、自分なりの「プロンプトの型」 を作っていきました。例えば、「具体的かつ詳細に」「ステップバイステップで説明して」「専門家の視点から」「5W1Hで」といったフレーズを、状況に応じて使い分けることで、より精度の高い回答を得られるようになりました。
AIとの対話が、新たなステージへ
プロンプトを改善することで、AIとの対話は、より深いレベルで行えるようになりました。 まるで、優秀なアシスタントと、質の高いディスカッションをしているような感覚です。
プロンプトエンジニアリングを学ぶことで、私は、AIの真の力を引き出し、より創造的で、より価値の高い仕事ができるようになったのです。まさに、AI活用のステージが、ワンランク上がった実感がありました。